CREATOR
Amagi Sui
Pochi by KT 代表クリエイター / ADENAMUSICA 代表
VRChatで長い時間を過ごした。ショップを開くより先に、ずっと着る側にいた。新しいアバターを手に入れた夜、ミラーの前でしばらく動かずにいた経験が、何度かある。それが何なのかを、ずっと考えていた。
あの瞬間に起きていたのは、服の試着ではなかった。「自分が何者であるか」を選び直していた。バーチャルの世界で人が手に入れているのは、衣装ではない。着ることで生まれる、その人だけの物語だ。Pochi by KT が「アバターを作る」と言わず「キャラクターを作る」と言い続けるのは、そこに理由がある。物語を持たない衣装は、誰の人生にも残らない。
普段はバーチャルとリアル、どちらの世界にも片足ずつ置いている。Pochi by KT においての役割は、キャラクターの物語を外の世界に届けること。高木恭介がキャラクターたちに命を与え、天城翠がその声を遠くまで運ぶ。どこまで届くかで、そのキャラクターが生きていられる時間が決まる。言葉が届かなくなった瞬間に、キャラクターは死ぬ。だから言葉を作る。
「リアルでもバーチャルでも、『わたしでいい』と思える場所を作りたい。Pochi by KTの世界が、その入口のひとつになればと思っている。」
Maya / Photoshop / Illustrator
X @vr_sui
Takagi Kyosuke
Pochi by KT 制作担当 / キャラクターデザイナー
最初に持ったのは、ペンだった。3Dソフトもミシンも、すべてはあとから来た。絵を描くことで掴んだ感覚——線の強さや、余白の重さみたいなもの——が、今も造形の判断基準になっている。ツールが変わっても、問いは変わらない。「これは美しいか。」
書籍のイラストや商業の仕事を経て、3Dの世界に入った。キャラクターデザインから3Dモデリング、衣装、世界観まで、天城翠とともに作っている。ただ、それらを「スキルの多さ」として並べることに、あまり意味を感じない。3Dも、衣装も、Unityへの出力も、すべてはキャラクターが「その場所で生きている」ために必要な工程に過ぎない。道具の話をするより、そのキャラクターが何を感じているかを考えている時間の方が長い。
Pochi by KT の5人のキャラクターたちは、まだ誰にも見つけられていない場所にいる。ランウェイ、モール、町、舞台、学校——その境目みたいな場所に、その子たちはいつもひとりでいる。その「変さ」を消さないことが、制作の一貫した方針だ。かわいいだけの子は、すぐ忘れられる。引っかかりがあるから、心に残る。残った子だけが、生き続ける。
「艶ではなく、美を目指す。」
Blender / Maya / Marvelous Designer / Unity / Substance Painter / CLIP STUDIO / VRoid Studio
X @PochibyKTOrigin
2024 年 11 月。誰もいない場所に、一体のアバターが現れた。
Pochi と名付けられたその子は、「モデルになることを夢みている」と紹介されていた。夢を見ている途中のまま、世界に出された。
それから、少しずつ仲間が増えた。今は 5 人がいる。Pochi / LeotaRiota / JuiceCocoBlanc / Fuwari Popondetta / Tsukihami Kamuru。それぞれが別の物語を持って、まだ誰にも見つけられていない場所にいる。
衣装を着せた瞬間、その子の物語が動き出す。誰にも着てもらえないキャラクターは、ただの 3D データに戻る。着てもらうことで、その子は生き始める。
着ることは、覚えていること。
世界に住む子たちを、BOOTH で見てほしい。
BOOTH で見る